職場で訃報があったときの対応──上司・同僚・部下別

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職場で訃報を聞いたら──立場別の正しい対応

職場で訃報を受けた様子

職場の上司や同僚、部下、またはその家族に不幸があったとき、「どう声をかければいいのか」「何をすべきか」と戸惑う方は多いのではないでしょうか。

この記事では、職場で訃報を受けたときの対応手順を立場別に整理し、お悔やみの伝え方、香典、弔電、忌引き休暇に関する基本的なマナーまでまとめました。

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訃報を受けたらまずやること

1. お悔やみの言葉を伝える

訃報を聞いたら、まずは簡潔にお悔やみの言葉を伝えましょう。

  • 「このたびはご愁傷さまです。心よりお悔やみ申し上げます」
  • 「突然のことで驚いています。お力落としのないようにしてください」
  • 長い言葉は不要です。短く、誠実に伝えることが大切です

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2. 必要な情報を確認する

本人または人事担当者から、以下の情報を確認します。

  • 故人との続柄
  • 通夜・告別式の日時と場所
  • 香典や供花の辞退の有無
  • 会社として弔電を送るかどうか

3. 社内への共有

訃報を受けた場合、関係者への共有も必要です。ただし、ご本人の了承を得てから共有しましょう。プライバシーに配慮することが大切です。


立場別の対応ポイント

上司の身内に不幸があった場合

  • お悔やみの言葉は手短に、丁寧に伝えます
  • 上司の業務を引き継ぐ体制を自主的に整えましょう
  • 忌引き中の連絡は最小限にとどめ、急ぎの用件のみメールで伝えます
  • 復帰後は「お疲れが出ませんように」と声をかける程度で十分です

同僚の身内に不幸があった場合

  • お悔やみの言葉を直接または電話で伝えます
  • 業務のフォローを申し出ましょう。「仕事のことは気にしないで」という一言が支えになります
  • 有志で香典をまとめる場合は、取りまとめ役を決めてスムーズに進めましょう
  • 復帰後は普段通りに接しつつ、必要に応じてサポートを

部下の身内に不幸があった場合

  • 「仕事のことは心配しなくていいから、しっかり送ってあげてください」と伝えます
  • 忌引き休暇の取得を促し、手続きをサポートします
  • 復帰のタイミングは本人に任せ、焦らせないことが大切です
  • 復帰後しばらくは業務量を調整する配慮も必要です

社員本人が亡くなった場合

  • 人事・総務が中心となり、会社としての対応を取りまとめます
  • 遺族への連絡・弔意の伝達
  • 弔電や供花、香典の手配(会社名義)
  • 社内への訃報通知(範囲はご遺族の意向を確認)
  • 業務の引き継ぎや、取引先への連絡

香典のマナー

個人で包む場合の金額の目安

故人との関係 金額の目安
上司本人 10,000〜30,000円
上司の家族 5,000〜10,000円
同僚本人 5,000〜10,000円
同僚の家族 3,000〜5,000円
部下本人 10,000〜30,000円
部下の家族 5,000〜10,000円

連名で包む場合

  • 部署やチーム単位でまとめる場合は、一人あたり1,000〜3,000円が目安
  • 表書きは「○○部一同」「○○課有志一同」
  • 連名の場合は別紙に全員の名前を記載し、香典袋に入れます

注意点

  • 会社の慶弔規定を確認しましょう。会社から慶弔見舞金が出る場合があります
  • 香典の辞退があった場合は無理に渡さないのがマナーです
  • 新札は避け、折り目のあるお札を使います

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弔電の手配

会社として弔電を送る場合の基本です。

  • 宛名: 喪主宛て。社員本人が喪主でない場合は「(社員名)様方 (喪主名)様」
  • 届け先: 通夜・告別式が行われる斎場
  • 差出人名: 会社名+代表者名、または部署名+部門長名
  • 手配方法: NTTの115番やインターネットの電報サービスで申し込み

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忌引き休暇について

忌引き休暇の日数の目安

忌引き休暇は法律で定められた制度ではなく、各会社の就業規則によって異なります。一般的な日数の目安は以下のとおりです。

続柄 日数の目安
配偶者 10日
父母 7日
子ども 5日
祖父母 3日
兄弟姉妹 3日
おじ・おば 1日
配偶者の父母 3日

管理職として気をつけること

  • 忌引き休暇を取りやすい雰囲気を作ることが大切です
  • 「休んでいいよ」と明確に伝えましょう
  • 忌引き後の有給休暇取得にも柔軟に対応する
  • 復帰後は「調子はどう?」と自然に声をかける

葬儀に参列する場合

参列するかどうかの判断

  • 上司や親しい同僚の場合: 参列するのが一般的
  • それほど親しくない場合: 香典や弔電で弔意を伝えれば十分
  • 会社の代表として参列する場合: 上長や人事と相談のうえ決定

参列時の注意点

  • 服装は準喪服(ブラックフォーマル)
  • 受付で「○○会社の○○です」と名乗り、記帳と香典の受け渡しを行います
  • 長居はせず、遺族への挨拶を簡潔に済ませて退出します
  • 通夜振る舞いに声をかけられたら、短時間でも参加するのが丁寧です

復帰後の配慮

喪に服していた方が職場に復帰した際は、以下の点に配慮しましょう。

  • 最初の声かけ: 「お疲れさまでした。無理しないでね」と一言伝える
  • 仕事の引き継ぎ: 休暇中の経緯を簡潔に共有し、スムーズに業務に戻れるようにする
  • 体調への配慮: 精神的なダメージは見た目ではわかりません。しばらくは様子を見守りましょう
  • 触れすぎない: 根掘り葉掘り聞かず、本人が話したいときに聞く姿勢で

まとめ

職場での訃報対応は、マナーと思いやりの両方が求められます。

  • 訃報を聞いたらまずお悔やみの言葉を簡潔に伝える
  • 立場に応じた対応(業務フォロー、忌引きの案内、弔電の手配)を行う
  • 香典は関係性に応じて。会社の慶弔規定も確認する
  • 復帰後は普段通りに接しつつ、さりげなく気にかける

大切なのは、形式的なマナーだけでなく、相手を思いやる気持ちです。


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よくある質問(FAQ)

Q. 訃報をメールやLINEで伝えられた場合、返信はどうすればよいですか?

A. 同じ手段で返信して構いません。「このたびはご愁傷さまです。何かお手伝いできることがあればいつでも言ってください」と簡潔に返しましょう。絵文字やスタンプは避け、落ち着いた文面を心がけてください。

Q. 会社から香典が出る場合、個人でも別に包むべきですか?

A. 会社からの慶弔見舞金と個人の香典は別物です。故人や遺族と個人的に親しい関係であれば、別途個人で香典を包むのが丁寧です。それほど親しくない場合は、会社からの弔意のみで問題ありません。

Q. 同僚が復帰後、明らかに様子がおかしいのですが、どうすればよいですか?

A. まずはさりげなく声をかけてみましょう。「最近どう?」「無理していない?」といった自然な言葉でよいです。本人が話したがらない場合は深追いせず、見守る姿勢を保ちましょう。状態が深刻に見える場合は、上司や人事に相談し、産業医やカウンセラーへの橋渡しを検討してください。