お別れの会・偲ぶ会の服装ガイド|葬儀との違いと適切な装い

葬儀マナー

お別れの会・偲ぶ会の服装ガイド|葬儀との違いと適切な装い

お別れの会の様子

「お別れの会」や「偲ぶ会」に招かれたとき、「どんな服装で行けばいいのだろう」と戸惑う方は多いのではないでしょうか。葬儀とは異なる形式の会だけに、喪服を着るべきか、それとも別の装いが求められるのか、判断に迷うのは当然のことです。

この記事では、お別れの会・偲ぶ会の服装マナーを詳しく解説します。葬儀との違い、案内状からドレスコードを読み取る方法、「平服」の具体例、喪服で参加してもいいケース、アクセサリーや小物の選び方まで、必要な情報をすべてまとめています。


お別れの会・偲ぶ会とは

定義と目的

お別れの会(偲ぶ会)とは、葬儀とは別に、故人とのお別れや思い出を共有するために改めて開催される会のことです。一般的に、密葬や家族葬で近親者のみの葬儀を行ったあと、友人・知人・仕事関係者など幅広い方々を招いて行われます。

お別れの会と偲ぶ会の違い

厳密な定義の違いはありませんが、ニュアンスの違いとして以下のように使い分けられることがあります。

お別れの会 偲ぶ会
時期 葬儀から比較的近い時期(1〜2か月以内) 葬儀からやや時間が経ってから(数か月後など)
雰囲気 ややフォーマル カジュアルな会食形式が多い
会場 ホテル、式場、斎場 レストラン、ホテル、会議室など
宗教色 ある場合もある ほとんどない

ただし、これはあくまで傾向であり、主催者の意向によって大きく異なります。

葬儀との主な違い

お別れの会・偲ぶ会と葬儀の最も大きな違いは以下の点です。

  • 宗教的な儀式ではないことが多い: 読経や焼香がない場合がある
  • 自由度が高い: 会の進行や演出を主催者が自由に決められる
  • 会費制の場合がある: 香典ではなく会費として徴収するケースも
  • 服装の幅が広い: 喪服以外の選択肢がある
  • 時期が柔軟: 葬儀から数週間〜数か月後に行われることが多い

ドレスコードの読み方|案内状の文面から判断する

お別れの会・偲ぶ会の服装を決めるうえで最も重要なのは、案内状の文面を注意深く読むことです。

パターン1:「平服でお越しください」

最も多い表現です。弔事における「平服」は略喪服を指しますが、お別れの会の場合は、さらに幅広いダークカラーの装いも含まれます(詳細は後述)。

パターン2: 服装に関する記載がない

特に服装の指定がない場合は、準喪服(ブラックフォーマル)または略喪服で参列するのが無難です。会場がホテルや式場であれば、よりフォーマル寄りの装いを意識しましょう。

パターン3:「喪服はご遠慮ください」

故人や主催者の意向で、あえて喪服を避けるよう求められるケースもあります。この場合は、ダークカラーのスーツやワンピースで参列しましょう。明るい色である必要はなく、「喪服ではないけれどきちんとした装い」がポイントです。

パターン4:「華やかな装いで」「故人が好きだった○色で」

故人の個性や希望を反映し、明るい装いが求められることもあります。この場合は案内に従い、指定された雰囲気に合わせましょう。ただし、あくまで品のある装いを心がけてください。

判断に迷ったときのチェックポイント

  • 会場はどこか?: ホテルや式場ならフォーマル寄り、レストランならやや柔軟に
  • 時期はいつか?: 葬儀から間もない時期ならフォーマル寄り、数か月後なら略喪服〜ダークスーツ
  • 主催者は誰か?: 会社主催ならフォーマル、友人有志主催ならやや柔軟に
  • 他の参列者に確認: 可能であれば、同じ会に出席する方と服装を合わせる

「平服でお越しください」の場合の具体的な服装

お別れの会・偲ぶ会で「平服で」と案内された場合、以下のような服装が適切です。

【男性】平服の具体例

基本スタイル:
ダークスーツ: 黒・濃紺・チャコールグレーのスーツ
ワイシャツ: 白無地、またはサックスブルーなど控えめな色
ネクタイ: ダークカラーの無地、またはシンプルな織り柄。黒である必要はない
靴: 黒の革靴
靴下: 黒またはダークカラーの無地

OKな範囲:
– ダークカラーの無地ネクタイ(紺・グレー・ワインなど落ち着いた色味)
– シンプルなストライプやドット柄のネクタイ

NGなもの:
– カジュアルすぎる服装(ジーンズ、Tシャツ、スニーカー)
– 派手な柄のネクタイやシャツ
– 明るい色のスーツ

【女性】平服の具体例

基本スタイル:
ワンピースまたはアンサンブル: 黒・紺・グレー・ダークブラウンなどの落ち着いた色
パンプス: 黒またはダークカラー(ヒール3〜5cm程度)
バッグ: 黒またはダークカラーの小ぶりなバッグ
ストッキング: 黒または肌色

OKな範囲:
– 暗めのツイード素材のジャケット
– 控えめなブローチやコサージュ(主催者が華やかな雰囲気を望んでいる場合)
– パールのアクセサリー

NGなもの:
– カジュアルすぎる服装(ジーンズ、パーカー、サンダル)
– 露出の多い服装(ミニスカート、深い胸元)
– 派手な色や大柄のプリント
– 毛皮、ファー素材


喪服で参加してもいいケース

「平服と言われたけれど、喪服で行っても大丈夫?」という疑問をお持ちの方もいるでしょう。

喪服がOKなケース

  • 案内状に服装の指定がない場合: 喪服を着ても問題ありません
  • 葬儀から間もない時期に行われる場合: 故人を亡くした悲しみが深い時期であれば、喪服は自然な選択です
  • 会場が斎場や式場の場合: フォーマルな会場であれば喪服は場にふさわしい装いです
  • 他の参列者も喪服が多そうな場合: 周囲と服装を合わせるのが無難です

喪服を避けた方がいいケース

  • 「喪服はご遠慮ください」と明記されている場合: 主催者の意向に従いましょう
  • 「華やかな装いで」と案内されている場合: 喪服では場の雰囲気に合いません
  • 会場がレストランやカフェの場合: カジュアルな会場で喪服は浮いてしまう可能性があります
  • 故人が「明るく送ってほしい」と希望していた場合: 故人の遺志を尊重しましょう

【男性】お別れの会・偲ぶ会の服装例

シーン別に男性の服装を整理します。

フォーマル寄りの会(ホテル・式場、服装指定なし)

  • 黒のブラックフォーマルスーツ(喪服)
  • 白の無地ワイシャツ
  • 黒の無地ネクタイ
  • 黒の革靴・黒の靴下

平服指定の会

  • ダークスーツ(黒・紺・グレー)
  • 白または薄いブルーのワイシャツ
  • ダークカラーのネクタイ(黒以外でもOK)
  • 黒の革靴・ダークカラーの靴下

ややカジュアルな会(レストラン、友人有志主催)

  • ダークスーツまたはジャケット+スラックス
  • 落ち着いた色味のシャツ
  • ネクタイは任意(会の雰囲気による)
  • 黒またはダークブラウンの革靴

【女性】お別れの会・偲ぶ会の服装例

フォーマル寄りの会(ホテル・式場、服装指定なし)

  • 黒のワンピースまたはアンサンブル
  • 黒のストッキング
  • 黒のパンプス
  • パールのネックレス(一連)

平服指定の会

  • ダークカラーのワンピース・アンサンブル・セットアップ
  • 黒または肌色のストッキング
  • 黒またはダークカラーのパンプス
  • パールまたはシンプルなシルバーのアクセサリー

ややカジュアルな会(レストラン、友人有志主催)

  • ダークカラーまたは落ち着いたトーンのワンピース・セットアップ
  • 控えめなアクセサリー(小ぶりのブローチなども可)
  • 上品な印象のパンプスまたはローヒール
  • 小ぶりのハンドバッグ

アクセサリーや小物の選び方

お別れの会・偲ぶ会では、葬儀ほど厳格なルールはありませんが、場にふさわしい選び方を心がけましょう。

アクセサリーの基本

  • パール: どんな場面でも失礼にならない万能な選択肢。ネックレスは一連が基本
  • シルバー系: 控えめなシルバーのアクセサリーはOK
  • ゴールド: 葬儀ではNGですが、お別れの会で平服指定の場合はシンプルなゴールドアクセサリーも許容される場合がある
  • NG: 派手なジュエリー、大ぶりのアクセサリー、キラキラしたラインストーン

腕時計

  • シンプルなデザインのものであれば着用OK
  • ゴールドや装飾の多い時計は避ける
  • Apple Watchなどのスマートウォッチは、フォーマルな場では外した方が無難

バッグ

  • 黒またはダークカラーの小ぶりなバッグ
  • 光沢や大きなロゴが目立つブランドバッグは避ける
  • 荷物が多い場合はダークカラーのサブバッグを

  • 黒またはダークカラーのパンプス・革靴
  • オープントゥ、ミュール、サンダルは避ける
  • ブーツはカジュアルな印象を与えるため、フォーマルな会では避ける

香水

  • 弔事の場では香水は控えるのがマナー
  • 平服指定のカジュアルな会であっても、控えめにするのが無難

お別れの会・偲ぶ会の持ち物

会費制の場合

  • 会費(案内状に記載された金額を、新札でなくてもOK)
  • 白い封筒に入れて持参する場合もある(案内状を確認)

会費制でない場合

  • 香典(表書きは「御花料」「御香典」など。案内状の指示に従う)
  • 袱紗

その他の持ち物

  • ハンカチ(白または黒の無地)
  • 数珠(宗教色のある会の場合は持参。ない場合は不要)
  • 名刺(仕事関係のお別れの会の場合)

服装に迷ったら、レンタルで対応も

お別れの会・偲ぶ会は、葬儀とは異なるドレスコードが求められることがあり、手持ちの服では対応しにくい場合もあります。「喪服は持っているけれど、略喪服のようなダークスーツやフォーマルワンピースがない」という方にも、レンタルは便利な選択肢です。

喪服レンタル専門店なら、準喪服はもちろん、弔事にふさわしいフォーマルな装い一式をまとめて借りることができます。


まとめ

お別れの会・偲ぶ会の服装について、ポイントを整理します。

  • 案内状の文面を注意深く読み、ドレスコードを判断する
  • 「平服で」は略喪服を意味する。普段着ではない点に注意
  • 服装に迷ったら喪服を着ていけば間違いない(「喪服NG」の指定がある場合を除く)
  • アクセサリーはパールが万能。派手なジュエリーは避ける
  • 手持ちの服で対応しにくい場合は、購入やレンタルなど自分に合った方法で準備する

葬儀とは異なる形式だからこそ迷いやすい場面ですが、「故人への敬意」と「場にふさわしい装い」を意識すれば、大きく外すことはありません。

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